中絶手術を受けるタイミング

妊娠の週数について

妊娠の週数は、最後の生理初日を0日目として数えます。生理周期28日の場合、生理予定日を1週間過ぎても生理が来ない状態が妊娠5週目です。市販の妊娠検査薬は生理予定日1週間後を過ぎたあたりから正しい陽性反応が出やすいため、陽性になった場合は妊娠5週目以降になっていると考えられます。正確な週数は産婦人科の検査で判定しますが、週数はとても重要な情報ですので、妊娠検査薬で陽性が出たら妊娠5週目を過ぎている可能性があることを覚えておいてください。

「妊娠しているかも」と思ったらすぐにご相談ください。

妊娠しているかどうかを医師に確認してもらうことを優先するのはとても重要です。「先のことが決まらない」「どうしたらいいのかわからない」状態でも、「妊娠しているかも」と感じたらすぐにいらしてください。

初期中絶と中期中絶

中絶手術は、妊娠11週6日目までを対象とする初期中絶と、妊娠12週1日目~妊娠21週6日目までを対象とする中期中絶があります。当院では、妊娠11週6日目までの初期中絶手術を行っています。

中期中絶とは

初期中絶と違い、妊娠12週1日目~妊娠21週6日目までに行われる中期中絶手術では人工的に陣痛を促して赤ちゃんを死産として取り出します。また、中期中絶の場合には死産の届出や埋葬などの法的手続きが必要になります。なお、当院では現在中期中絶手術を行っていません。

初期中絶と中期中絶の違い

初期中絶

期間 11週6日目まで
方法 掻把法/吸引法
入院 不要
対応医療機関 母体保護法指定医
費用 大体10~15万円(週数によって変わります)
手術所要時間 10~15分
手術の痛み 麻酔により、手術中に痛みはありません
母体保護法による分類 人工妊娠中絶
届出 不要
埋葬 不要

中期中絶

期間 12~21週6日目まで
方法 人工的に陣痛を促して死産させます
入院 3~7日程度
対応医療機関 母体保護法指定医、かつ入院設備が整った医療機関
費用 45万円前後
手術所要時間 術前処置が必要ですので、1日以上かかります
手術の痛み 通常の出産と同じ痛みがあります
母体保護法による分類 人工死産
届出 役所への死産届提出が必要
埋葬 埋葬許可証を取得し、埋葬が必要

中絶手術と流産手術について

胎児が発育していないケースや、子宮内で胎児がすでに生きていない場合は、流産手術を行います。中絶手術と手術内容自体は変わりませんが、組織が流れやすい傾向があるため自然に流産が起こっていることもあります。ご自分で気付かない場合もありますので、当院では患者様の状態や胎児の様子をしっかり把握しています。その上で手術の必要性をしっかり見極め、患者様に状況や手術についてわかりやすくご説明しています。妊娠中に下腹部の痛みや出血などが起きた場合、流産を起こしている可能性がありますのでお早めに受診してください。

中絶手術を受けるタイミング

中絶手術を受けるタイミング中絶手術を受ける場合は、できるだけ週数の早い方が望ましいとされています。しかしながら、生理が来ないことに気付いたあたり(妊娠4から5週くらい)ですと、逆に小さすぎて子宮口が開きにくく手術しにくいだけでなく、しっかりと手術が完了したかを確認しにくいため基本的にはおすすめしません。またまれですが、初期流産が自然に起こることもあります。
したがって、人工妊娠中絶手術を受けるベストなタイミングは、妊娠6から7週くらいであるといえます。出血量も少なく、体への影響が最小限ですみます。それ以降、妊娠8週から妊娠11週になると、妊娠が進んでいることもあり手術に要する時間が長くなります。当然出血量も増え、回復までに時間が必要となります。特に、心疾患や重度糖尿病などの既往をお持ちの方は注意が必要となります。

TEL:047-378-5520
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